保育士として働く意義とは

私達が生活をしている街には全国どこでもおなじみの幼稚園バスや保育園バスが通り、
朝や夕方には街角で子供たちが乗り降りしていく様子を見かけることができます。
実際に子供を育てたことがある人もない人も、そうしたおそろいの制服やカバンを持った小さな子供たちが
先生や保護者に送り迎えをされている様子を見るとどこか心がなごみ、優しい気分になったりします。

そうしたシーンにおいてやはり一番に目に入るのは、いきいきと働いている保育士さんの姿です。
もしそんな街角の送り迎えのシーンで、保育士さんが疲れた様子を見せていたり、いかにも仕事だからという風に機械的な対応しかしなかったらどうでしょう?

きっと和やかなシーンも一気に暗い雰囲気のものになってしまうでしょう。
それは送迎だけでなく、園内での活動や地域行事などにおいても全く同じことが言えます。

保育士として働くということは、その街の活気の一旦を担うということでもあるのです。

保育士は実はタフな仕事

cd642020f30c17e828ca26279ba7d01a_sとはいえ、保育士として働くということは見た目以上に裏方としての辛さがあるものです。
テンションの高い小さな子供と毎日付き合わなくてはいけなかったり、一緒に走り回ったり、
体を持ち上げたりといった力仕事が必要な場面もあります。

ですがだからといってそうした仕事をするときに、「あー疲れた」と暗い表情を見せるわけにはいきません。
子供たちの多くは大変大人の表情を見ることが得意なので、先生が疲れていたり、本当は嫌だと思っていたり、
面倒くさいと感じているようなことがあると鋭く見ぬかれてしまいます。

ちょっと大げさな言い方になりますが、子供たちやその保護者さんの前に出るときは演劇での舞台にあがるようなつもりで、
裏の顔を見せないようにするということが大事になってきます。

よく世間的なイメージで、保育士さんというと「明るく元気でテンションが高い」というような雰囲気がありますが
、実際に長年勤務をしている方をみると決して手放しに脳天気ということはなく、逆にかなりシビアなプロ意識を持たれていることがよくあります。

そうしたオンオフの切り替えがうまくなるということも、長く保育士という仕事を続けていくための重要な要素になってくるということでしょう。

変革の時期を迎える保育士の仕事

また保育士という資格や仕事は、今激動とも言える変化を見せてきています。
2006年から施行された「就学前の子供に関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律」により制定された
「認定こども園」の制度に代表されるように、従来型の組織形態にこだわらない新しい保育園・幼稚園のあり方が今後も増加していくことでしょう。

また、近年何かとニュースになるベビーシッターやチャイルドマインダーといった小規模の託児施設についても、
数々の事例を受けてより違った規制や認定制度が取られていくことが予想されます。
そうした時代の変化に合わせ保育士という仕事もまた変化していきます。