保育園での遊びの効果

保育園では、預かっている子供たちとともに遊ぶということが業務のほとんどを占めます。おもちゃ
昔から「○○遊び」といった名称で子供たちが行う遊びは伝えられてきましたが、保育園においては保育士を中心に、そうした集団で行う遊びを子供たちに教えていきます。

大人の考えでは「遊びにいく」というとどうも怠けているような雰囲気になってしまいますが、
子供にとってその「遊び」そのものがこれから生きていく上での大きな「学び」になります。
ただしあまりにも「学び」の要素が強くなりすぎる「遊び」は子供にとってもつまらないものになってしまいますから、
保育園においては保育士たちはプロの視点から自然に学びの意識をつけることができる遊びを提供していくということが重要になってきます。

「○○遊び」には学びがたくさんあります

子供の遊びの中から代表的なものをいくつか挙げていくと「ごっこ遊び」や「運動遊び」、
「歌遊び」と「手毬唄遊び」、その他「遊具遊び」「レクリエーション(遊び)」といったものがあります。

特に今も昔も多くの子供たちが夢中になるのは「ごっこ遊び」で、女の子なら家庭内での様子を真似するおままごと、
男の子ならテレビなどで見るスーパーヒーローを真似するなりきりごっこといったように、自分以外の何かになったつもりで遊ぶ方法は誰しも一度は経験するものです。

屋外や広い体育館で行う鬼ごっこや缶蹴り、体操といった「運動あそび」も子供たちの大好きな遊び方です。
また雨の日の室内などでは、一緒に歌を歌ったり簡単な打楽器を演奏したりする「歌遊び」を行ったりします。

他にも挙げ始めたらきりがないほど、子供の行う遊びの種類は多種多様でありそこから子供たちが得られる経験の幅は大変に広いものになります。

昔ながらのほとんど道具を使わない遊びほど、実は裏には大変な学びの要素があるものであったりするため、
手軽に高度な技術をもったおもちゃが手に入るようになった現代だからこそ、見なおしていきたいところであったりします。

遊びの中から身につけるルールやマナー

遊びは遊びそれ自体として大変に楽しいものですが、楽しく遊ぶためにはまずそのためのルールをしっかりと理解しておかなくてはいけません。
例えば単純な鬼ごっこにしても、どうやったら鬼が交代するかや、
逃げるときに周りの子供を押したり倒したりすることがないようにといったようなルールを守らなくてはいけません。
大人になった私達からすると、そんなことは誰でも当たり前にするべきことのように思えますが、
真っ白な紙のような子供の心の中には、一から書き込みをしていかなくてはならないことです。

わざわざ「ルール」「マナー」として教えるときには
退屈して覚えられないようなことも、遊びを通して行うことでごく自然にその子の内側に養われていくことができます。
保育士の仕事ではそうした自然な振る舞いの中で身につけられることを提供していくことが重要なのです。