家庭訪問は子供を知るために大変重要
小学校や中学校では当然に行われている家庭訪問ですが、最近では保育園でも行う場合が増えてきているようです。
これはここ最近事例が急増している児童虐待へ対応するためや、よりきめ細かく子供の生育に役立つ保育を行っていくためのものです。
家庭訪問はいちいち通園者の家を回っていかなくてはいけないちょっと面倒な行事のようですが、実はそれをするかしないかでかなり園児の性格や特徴をつかむことに役立ちます。
家庭訪問をされる側はそれほど意識はしていないことも多いのですが、実際にいくつかの家を回ってみると園内だけでは絶対にわからなかったようなことも発見することができたりします。
誰しも「自分の家庭は標準的だ」と思っているものですが、それは1つの家庭しか知らないからの考え方であり実際には非常に世間的な常識とはずれた生活をしているところもたくさんあるのです。
家庭訪問で行う会話について
家庭訪問をするときには、その子供を直接育てられている家族や一緒に生活をしている兄弟姉妹の様子を見ることができます。
ちょっと厳しい言い方になるかもしれませんが、自宅内が乱雑な状態であったり不潔な環境であるときにはかなり子供の精神面に悪影響を与えてしまいます。
先生が家庭訪問にくるとなるとほとんどの家庭はざっとでも清掃をするものですが、それでもよほど丁寧にやらなければ普段はどんな様子であるかということは細かいところに見えてきます。
探るというと言い方はよくないですが、家庭内において誰が最も発言権があって園児は誰から影響を受けているかを見つけることができます。会話としてそうした悩みを聞き出すチャンスでもあるので、深入りしすぎることを恐れず家族の方で何か悩んでいるようなことがあればどんどん聞き出していくようにしてほしいです。
自宅以外にも周囲の環境も大切
家庭訪問をするもう一つの意図は、その子が普段生活をしている自宅周辺の環境も一緒に見ることができるということです。
入園をするときには必ず住所を記載してもらいますが、園内で普段仕事をしている保育士さんにはすぐにその地域がどういう環境であるかということをイメージしにくかったりします。
持ち家なのかアパートなのかということもそうですが、他にもどういう遊び場があるかや周辺の住宅にどういった人が生活をしているかを見ることも保育をしていく上で大変役に立つ情報になります。
家庭訪問で親密度が高まります
家庭訪問ではその子と保護者のお家におじゃまするわけですから、仕事とはいえそれだけでちょっとした親密度を高めるチャンスになります。
園内ではおとなしくしている子供も、自分の家の中なら明るく先生に接することができやすくなったりします。
それまでなかなかなつきづらかった子供も家庭訪問を経験することで親しくすることができるということもあるので、ぜひ家庭訪問を保育に活かしてみてください。