保育士に求められる知識は幅広い

保育士になるためには保育士の資格が必要ですが、実際に勤務をするときにはそれだけでは十分ではありません。
むしろそうした保育士として求められる知識以外の部分にこそ、長く仕事を続けていくためのヒントがあります。

保育士の仕事では好奇心旺盛な子供たちと日々向き合っていくことになりますから、それに合わせる意味でもたくさんのことを知っておかなくてはいけません。
また子供たちは時に大人が考えもしなかったような行動をしたり、疑問を感じたりするものです。

勉強としてだけでなく毎日の経験の中でできるだけ「子供目線」になれるように意識しておくことで、多くの知識を身につけていくことができます。

子供目線を意識して見えてくるもの

私達大人は、それとは気づかないうちに成長とともに余計な情報を切り捨てるクセをつけていくものです。本
学校の勉強などがまさにそれで、本来勉強をして記憶をしていくべき問題や項目は数え切れないほどにあるはずなのに、学校に通うということでそこでよい点をとれる項目ばかりを頭に入れるようにしてしまいます。

子供のときにはたくさんのことを不思議に思ったり知りたいと思っていたはずなのに、いつの間にかそうした疑問を持つことに鈍感になってしまい、特に何の刺激も感じなくなってしまったという覚えはきっとあるはずです。

保育士という仕事ではそんな大人の都合による情報の仕分けをする前の子供を相手にすることになりますから、必要であるかどうかということではなく、より子供の目に入りやすいことを覚えておくようにしていくことが大事です。

具体的には、身の回りにある花や虫などについての知識や、自然の現象を簡単に説明することができるための知識です。
例えば今、「どうして雨は降るの?」「どうして虹が見えるの?」といった質問を尋ねられたらなんと答えるでしょうか。
科学的に説明をすることはできても、子供にわかりやすく説明するというのはそう簡単ではありません。

保育士として求められる知識とは、単に知識を備えているというだけでなくそれを自分の言葉で説明できるくらいにまで咀嚼しておくことができることでもあります。

子供は物知りな大人が大好きです

子供たちというのは自分の感情に素直な存在ですから、自分にとってよい刺激を与えてくれる人のことをとても好きになってくれます。

保育園に通う未就学児だけでなく小中学校の児童にも言えることですが、子供に人気のある大人というのはだいたい同じようなタイプに集約されます。
具体的には、プロのアスリートのように優れた運動神経を持っている人や、頭の回転が早くてまるで売れっ子のお笑い芸人のように面白いことを言ったりやったりできる人、または自分たちの疑問に対して明確な答えをわかりやすく話してくれる人です。

特に男の子は自分よりも強い大人の男の人を尊敬するという傾向があるので、男性保育士さんなどはできるだけそうした物知りな大人を目指してもらいたいところです。

また単に能力が高いだけでもダメで、子供の存在を受け入れ導いてくれる包容力も伴っていなくてはいけません。