難しい保護者への対応

保育士として仕事をしていくときに難しいのが保護者への対応です。悩む
保護者はやはり自分の子供が一番かわいいものですから、保育園での対応で自分の子供が想像していたよりも扱いが悪いと感じたときにはつい文句の1つも言いたくなります。

訴えの中には、保育園側の対応が平等さや公平さに欠けていたりすることを親としての目線で正しく指摘してくれているものもあるのですが、中には理不尽とも言えるようなわがままな要求をしてくることもあります。

理不尽な要求を恫喝的な物言いで言ってくる保護者のことを「モンスターペアレント」と言うことがありますが、そうした人たちは自分の主張が100%通らないと気がすまずいつまでもしつこく保育園や担当の保育士さんに絡んできたりします。

悪い場合には逆恨みをされてストーカーまがいの行為をされてしまったり、他の保護者を巻き込んでトラブルを起こしたりというようなこともあります。
大変難しいことではありますが、モンスターペアレントと思わしき人に苦情を訴えられたときには、冷静に対処をするとともに後に遺恨を残さないように適切に対応していくようにしましょう。

モンスターペアレントには初期対応が重要です

モンスターペアレントと言われる人にはいくつか種類がありますが、いずれも最初の段階での対応が非常に重要になってきます。

対応慣れをしていない保育士さんや保育園では、苦情を言われたとき最初はとりあえず大事にしてはいけないと、全面的に折れて要求を飲むようにしたり、金品や過剰な謝罪でその場をおさめてしまおうとしてしまったりしますが、それではその場はしのげても後にさらに面倒な要求を出されてしまう可能性が高くなります。

モンスターペアレントとなる人というのは自分の要求は通って当たり前という意識で行動をされていますので、最初に全面的に折れてしまうとその後もズルズルと要求を飲み続けていくことになります。
「今回譲れば次回はきっと譲歩してくれるだろう」という楽観的な考え方は対応として大きな誤りであるということはしっかり意識しておくことが大切です。

反対にモンスターペアレントの要求を聞いてはいけないとばかり、強行な姿勢で頑としてのぞむというのも問題があります。
感情的な相手に対して同じく感情的になったり、相手を押さえつけたり言い負かしたりすることは効果がないばかりか逆恨みの原因になってしまいます。

クレーム(苦情)の種類を見極めましょう

弁護士の横山雅文氏によると、企業などにクレームをつけるクレーマーは4つの種類に分類ができるといいます。
すなわち
「性格的問題クレーマー」
「精神的クレーマー」
「常習的悪質クレーマー」
「反社会的悪質クレーマー」です。

これは企業に寄せられるタイプによる分類ですが、保育園という場所においてもかなり参考になる部分が多くあります。

保育園に寄せられるクレーマーのタイプのうち大部分を占めるのは「性格的問題クレーマー」もしくは「精神的クレーマー」です。
まれに保育園に対してゴネることで金品を要求するタイプもいますが、ほとんどが保護者の性格や精神面での問題によって行うものとなっています。