ホントにあった保育士の怖い話

保育士という仕事では様々なトラブルを経験をするものですが、中でも特に深刻な事態に進んでしまいがちなのが保護者との対応ミスによるものです。
いわゆる「モンスターペアレント」と言われる人は、通常の対応だけでは満足をすることなくしつこくいつまでも絡んできたり、時に暴力的な行いに及んだり誹謗中傷を行ったりすることがあります。

保育士の側にしてみると、子供たちの目がある保育園内でそうした大人同士の争い事はできるだけ見せたくないものですし、それに通ってくる子供の保護者さんはサービスを提供する顧客ということになります。

そのためいきなりクレームを付けられたときにはできるだけ穏便にすまそうと逃げ腰の対応をとってしまうところですが、そうしたときに見られる弱みは相手につけ込む隙を与え、のちにより大きなトラブルのもとになってしまったりします。

実際に最悪な事態におよんでしまった事例を紹介しますので、そうした事態になる前にしっかり毅然とした対応をとっていくようにしましょう。

保育園での遊びや行事に対してつけられる理不尽な要求

モンスターペアレントというにはまだ軽度な方ですが、保育園にしてみると「それはちょっと…」と思えるようなことまで園側に押し付けてくる保護者もたくさんいます。

実際に報告された例で言えば、「うちの子は家事をさせない方針なので掃除や配膳は係から除外してほしい」というものや「朝は時間がないので保育園でオムツ替えをしてほしい」というもの、さらには「朝送り迎えをするときに親のための朝食を用意しておいてほしい」というようなものまであります。

常識的にはありえないのですが、保育園では子供の世話を全般的に行ってくれるということに甘えてどんどん家事などを押し付けようとしてくる例はたくさんあります。
また、自分の子供が掃除や片付けなどをするのは許せないと言ったり、プールで上半身裸になるのはプライバシーの侵害と個別に入ることを強制してきたりというような例もよくあります。

そうした要求はそもそも保育園という役割を履き違えているための主張であるため、丁寧に説明をするとともにそれはできないときっぱり最初に断るということが大事です。

法的措置も辞さない?かなり高度なモンスターペアレント

モンスターペアレントの中でも特にたちが悪いのが、何かあるとすぐに「訴える」「損害賠償を請求する」といったことを言ってくる人たちです。紙幣
大げさなと思うかもしれませんが、中には本当に裁判所に訴え出る人もいるので楽観視してはいられません。

実際にあった例としては、「保育料や教材費などを負担するのはおかしいので払わない」と一切費用を収めないという人がいます。
生活に困窮しているというわけではなく、単に払いたくないという感情にいろいろな理屈を乗せたものですが、何度請求してもああだこうだと反論して支払わないため結局裁判などにまでもつれることがあります。

またもう一つよくあるのが、子供が転んだりケンカをしたりして小さな怪我をしたときに保護責任違反と訴えてくるといったケースです。

いずれも裁判になればまず園側が負けるということはないのですが、訴訟となるとかなりのエネルギーを浪費するのでできれば早めに対応をしていきたいところです。